適応障害だと認めたくない人
診断名がつけられない場合に、適応障害と診断される事があります。診断の印象を和らげて患者を守るためや、病名を受け入れられない時期に暫定的に適応障害と診断される事もあります。
これは、診断をはっきりとつけられないときや、はっきりとつけない方が良いときがあるためです。そのようなときに取り合えるつける病名です。適応障害からうつ病になってしまった場合などに、本人が適応障害ということを認めたくないという可能性もあります。うつ病のほうが更に重い病気だと思ってしまい、余計精神的に参ってしまうという判断などの場合に、総括した名称で適応障害と診断する場合があります。
また、診断書を書く上で患者さんを守るためにやわらかい印象の病名にする場合があります。そのときに適応障害という言葉を使う事があります。
適応障害やうつ病などは病名になります。しかし、うつ状態や自律神経失調症は病気ではなく症状になります。適応障害をおこしていても、うつ病の診断基準を満たせばうつ病になりますが、認めたくない場合は精神的に安定していない場合などは、適応障害と広く解釈した診断をされる事があります。
適応障害の対処方法を正しく知る事
本人の病気が適応障害なのか、または別の疾患を併発しているのかというところは別として病気を受け止めると言う事はととても大切です。特に適応障害は、環境に適応できない事が原因で起こる病気ですが、今までの自分と比較をしてしまい認められないケースも多く有ります。
しっかりと自分の本当の姿と向き合うことが大切で、本人の体調などを考慮して医師がタイミングを見計らい患者に伝えると言う事もあります。適応障害は精神科や心療内科で診断されるため、それだけで「自分が弱いんだ」と思い込んでしまう人がいます。しかし、適応障害は誰にでも起こりえる病気だと言う事を理解し、しっかりと治療に専念すれば他の疾患を併発する事もなく回復すると言う事を頭に入れておかなければいけません。