適応障害に対する偏見
適応障害と偏見について
適応障害は精神疾患の1つとされます。心の病気の中でも頻度がとても高い疾患で、有病率は5〜20%とも報告されています。その名の通り「適応できない事で発症する疾患」ですが、メンタルヘルス不調の病であるとされるうつ病や適応障害は実際には心ではなく脳や神経系に異常があり、他の疾患とかわらないのです。
それにもかかわらず、「適応する努力をしないで病気だというのはおかしい。」「それは単なる甘えではないの?」と誤解や偏見を受けやすい傾向にあります。しかし、心の病で努力が足りないなどと思っている人は適応障害についての偏見が強く、適応障害を起こしている人の病状を悪化させてしまうのです。適応障害という疾患について概念や原因、症状、診断方法や治療法など理解していく事が偏見をなくす第一歩になります。
適応障害は脳の病気
適応障害というと日本ではメンタルヘルスに注目が集まっています。メンタルヘルスの不調の病であるうつ病や適応障害は、一派的に「心の病」と認識されているせいなのか、精神論をかたってくるなど誤解や偏見を持った人が未だに多いのが現実です。しかし、現代医療の中では心ではなく脳や神経系に異常が起きていると言う事で、他の病気と特別な違いは有りません。
うつ病や適応障害をはじめとする心の病気には、誤解や偏見が生まれますので、適応障害を隠すケースが多くあります。健康な人に比べて体調不良による欠勤や遅刻・早退が多くなったり、変わっている人怠け者と評価されてしまう事も多々あり、周囲の理解とサポートが必要です。
適応障害やうつ病をはじめとする心の病気の場合、実際の身体の部位としては「脳」に異常が起きています。ストレスで気がおかしくなったというのは正しくなく、ストレスによって自律神経のバランスが乱れたり、脳内の神経伝達物質が欠乏したりしている結果として身体の各部位に異常をきたいしています。
つまり、心の病気とは脳の病気なので、心が弱いとか甘えだというような指摘は間違いできちんとした治療が必要になります。