適応障害は演技なのか
適応障害は、ストレスが関わっている精神疾患です。れっきとした精神疾患ではあるのですが、その症状の出方から、演技だと思われてしまうようなこともあります。
適応障害の症状は演技ができるのでしょうか。適応障害の症状の特性とともに、考えてみましょう。
適応障害が演技だと思われる理由
適応障害の原因となっているストレスは、常についてまわるようなものではなく、特定の環境や状況についてのストレスを指します。例えば、職場の人間関係に悩んでいたり、転居先の雰囲気になじめないなどのようなことです。
そのため、そのストレスを感じるような環境から身を離すと、症状があまり出なくなります。人によっては、ほぼ普通に振る舞うことができるはずです。ただ、やはり通常時よりはあまり体調がすぐれないということはあるかもしれません。
つまり、傍目からは、嫌なことから逃げている、逃げたいがために病気のフリをしていると見えなくもないのです。特に、精神疾患になったことがない人や、身近にそういう人がいない人は、そういう傾向が強くなってしまうでしょう。
適応障害は演技できるのか
それでは、適応障害は演技でそれっぽく見せることは可能なのでしょうか。これは、おそらく「できる」と言ってしまっていいでしょう。適応障害がどんなものか、理解していれば、あまり難しくはないかもしれません。「適応障害だから」という理由で、嫌なことをしないということも可能です。
また、通常、適応障害について詳しく知っているという人は少ないので、本人が適応障害だと言えば、そういうものなのだと思われてしまうのです。
しかし、職場などの場で、演技をするというのは長期的には不可能でしょう。なぜなら、そのうち診断書を求められる事態になるからです。逆に言えば、診断書まで持ってきているのに、適応障害の人のことを、演技しているというのは、ナンセンスだということです。